社会人博士(早期修了)体験談① ~会社から許可を得る~

2020/08/04

社会人博士 早期修了プログラム 体験談 筑波大学大学院

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管理人について

まずは、参考までに今回会社勤めを続けながら大学院に戻り、博士号を取得した管理人について簡単に書きます。

・大学院博士前期課程(修士課程)において食品中の栄養成分についての研究を行い、
 何とか修士課程を修了
・大学院修了後、食品会社に就職、現在在職11年目
・正式配属後は約3年間研究開発業務に従事
・その後、人事異動があり、会社の技術部門において約7年業務を行っており、
 現在も在職中
・現在関東地方に妻と幼稚園児である息子と3人暮らし

社会人博士を目指すようになったきっかけ

上記の通り、管理人は現在純粋な研究開発を行っているわけではなく、今回博士論文の元となった研究内容は、会社製品の品質を保証するために必要となった検討成果を用いています。

今回の業務テーマの都合上、論文を作成する必要があり、一番最初の論文が受理された段階で当時の上司からこのまま続けていけば学位も夢ではないとの言葉をもらい、意識しだしたのがきっかけです。

そして2報目を学会誌に投稿し、査読を受けている段階で筑波大学の”社会人のための博士後期課程早期修了プログラム”の存在を知ります。私の専攻がもともと農学系であることもあり、当時の生命環境科学研究科(現在の生命環境科学研究群)の求められる研究成果としてどの専攻(現在の学位プログラム)において国外学会誌の筆頭筆者として2報以上ということでしたので、2018年8月初旬に2報目が受理されたのちに当時の上司に相談し、本格的に社会人博士(社会人として働きながら博士後期課程において博士号取得を目指す状態のこと)が現実味を帯びることになります。

会社からの許可を得るまでにやったこと

上司には2報目が受理された段階で当該プログラムのカタログとホームページ等から収集した情報などから、① 当該プログラムの存在(場合によっては1年で修了可能であること)、② 当該プログラムの概要(最短一年なので業務への影響は少ないはず)、③ 当該プログラムにかかる費用(最短1年なので費用負担も1年分で済む)といった話をしました。

元々、元上司は国内留学の上、そこでお世話になった先生の指導の元論文博士で博士号を取得していたので、管理人の博士号取得に前向きで、所属長やさらに部長、さらには社内で品質保証を取りまとめている常務にまで話が進むのに時間はかかりませんでした。また、常務も論文博士で博士号を取得していたので、大きな反対もなく会社から許可が下りました。

ただし条件として、① これまで前例がないことから費用負担は基本的に管理人が負担すること、② 業務に支障をきたさない範囲で実施すること、所属部署はその範囲内でサポートすること(過度な特別扱いはなし)という話が事前に常務からありました。

管理人が考える会社で許可を得るためにやるべきこと

これまでの内容を見ていただくととんとん拍子に話が進んでいると感じてしまうかもしれません。しかし、今振り返って考えてみるとやっておいてよかったと感じたことや、こうするべきだと感じることがいくつかあります。具体的には以下の通りです。

一定の信頼を得る

管理人を知っている同僚はそうは思っていないかもしれませんが、やはり自身の業務をしっかりとこなすことが大切かと思います。現在の業務は入社前から私が希望していたものであったことから、現在もモチベーション高く業務を行えています。また、そのせいか通常の業務+αの成果(前述の試験法開発や論文の受理など)もコンスタントに出せていたところも大きかったと思います。

新しいことがしたいことを常日頃からアピールする

本来私は学位を取るということはあまり意識しておらず、現在の部署でもかつて前例があった(といっても10年以上前ですが)海外留学について論文投稿し、受理され始めてから上司だけでなく、所属長まで度々その希望を伝えていました。現在の業務に関係のある海外の大学院で経験を積みかつ人脈を作るためという口実で飲み会などで話していたものです。結果として許可が下りることはありませんでしたが、前向きな姿勢を評価されたのか、博士号取得の誘いを上司からしてもらえたのはこのようなアピールをしていたことが大事だったのかと今となっては思います。

アピールするタイミングも大事かもしれない

幸いなことに管理人は上司をはじめとした経営職が理解がある方々だったことが幸いしていたかと思います。しかし、上司が変われば留学や学位の取得に関してのスタンスが大きく変わってきます。ですので仮に研究実績がまだなかったとしても、上司などの経営職がどのようなスタンスでいるのかを事前に確認しておく必要もあるかと思います。そしてそれとなくにおわせておいて、風向きが追い風になった段階で一気に攻めるといった長期的な戦略が時には必要かもしれません。

おわりに

仮に少しでも学位の取得に興味があるようでしたら、普段の業務をしっかりとこなすことは大前提で、さらに事前の情報収集や学位を取りたいという強い意志をアピールし研究実績をコツコツと積み重ねていくことが大事かと思います。会社は学校ではないのですぐには学位取得の話は出ないかもしれませんが、チャンスは自分でつかみ取るという気持ちでいればきっと何らかの形で自分自身に還ってくると思います。そのような強い意志を持つ方を管理人は応援します。




リカリポについて

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現在某メーカーに勤務する技術系サラリーマンで、現在妻と年長の息子の三人暮らしです。 皆さんに少しでも有益な情報を共有化できるよう努力しますのでよろしくお願いします。

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