社会人博士(早期修了)体験談⑧~入学後の生活スタイルについて~

2020/08/15

社会人博士 早期修了プログラム 体験談 筑波大学大学院

t f B! P L

はじめに

入学式とオリエンテーションを経て正式に社会人学生として博士号取得を目指すことになりましたが、社会人として働きながら学生として過ごすということで、かなり特殊な生活スタイルを送ることになりました。今回はこの生活スタイルについて一例として管理人のケースについて記載したいと思います。

博士号取得に向けてこなすべきタスク

”筑波大学 社会人のための博士後期課程早期修了プログラム”は、前提として、一定の研究実績が必要となり、この既にある研究実績を基に博士論文を書き上げることで本来の3年以上の履修期間を最短で1年で博士号を取得できるプログラムです。

このことから、通常の社会人博士後期課程を履修者とは異なる生活スタイルになります。まずは博士号取得するためにこなすべきタスクとしての例として管理人の場合を以下に示したいと思います。

  1. 博士論文作成
  2. 3報目の学術論文作成と投稿
  3. 所属する研究室へのセミナー参加
  4. 各種審査へ向けたスライドや資料の作成
  5. 事務書類の作成

管理人の場合、既に研究実績が既にあり、所属していた専攻(現学位プログラム)で早期修了プログラムの履修するうえでの条件である”筆頭筆者の論文が2報以上ある”を既に満たしていました。しかし、作成する博士論文の質をより高めるために、データはすでに収集済みで、しかし論文としては受理されていない研究内容を博士論文に掲載するために、学術論文として投稿し受理することが必要と判断し、博士論文作成と併行してこちらも行うことにしました。

併せて、課程博士として認められるうえで、指導教官の研究室に所属する必要があり、さらに研究室内でのセミナーに参加する必要がありました。セミナーの内容としてはこれまでの研究成果を報告する場合と、関連するジャーナルを読み込んだうえで、報告する場合の2種類あり、定期的に発表者として順番が回ってくるため準備が必要になりました。

管理人の所属した研究室は直接的に管理人の研究部門とつながっておらず、かつ、所属する学生の半数以上が留学生であるため、セミナーのやり取りは英語で行われました。また、各発表において必ず出席者全員から質問や意見を述べなければならないため、事前に、題材となるジャーナルや研究成果について内容を理解し、かつ英語でどう会話するかを準備する必要がありました。

あとは、定期的に審査が行われることから、スライドや資料の作成が都度必要となりますし、その前後で事務書類の作成が求められました。この資料自体もボリュームがあり、かなり時間を割かれた記憶があります。

実際の生活スタイル

大学院へ向かう頻度とその内容

社会人学生であり、かつ研究成果が既に出ていたということもあり、頻繁に大学に行くことはありませんでした。基本的には所属していた研究室のセミナーが基本的に2週間に1度あったため、どうしてもこなさなければならない仕事がない限りは、研究室を優先していました。ですので1年間で大学院に向かったのは10数回位になります。

そして、実際に大学院では月に約2~3回あるセミナーへの参加のほかに、その内の月に1回はセミナー前後に先生のお時間を30分から1時間ほど頂いて作成した博士論文や、審査用のスライド、および事務書類を確認していただき、今後の方針を練るという形で研究室生活を過ごしました。

このように大学院での滞在が限られてしまうことから、指導教官との感度調整や資料の提出などやれることはしっかりと計画を立てこなしていく必要があります。

職場や自宅での過ごし方

ですので、基本的に博士論文やその他スライドや資料を作成するのは大学院以外での場になりますが、基本的に職場ですることはしませんでした。事前に業務に影響が出ないことを前提に許可をもらっていることもあるので、よっぽど切羽詰まっていなければ職場で実施することはありませんでした。ただ、博士論文のまとめ時や審査前は連続して有休をとるなどかなり職場に迷惑をかけたなと反省しています。

よって平日は業務終了後に早めに寝て、家族が起きる前に早起きしてやったり、休日は妻と息子が気を使って時間を作ってくれたのでその時間を有効利用していました。また、会社が長期休暇の時など妻と息子が妻の実家で過ごしてくれたりと、まとまった時間を貰うことができました。どちらにしても家族の理解がなければ1年間での修了は難しかったと感じています。

職場や家族への感謝を忘れずに限られた時間を有効活用しましょう

既に研究実績があるとはいえ、会社の業務との兼ね合いがあることから、自身の時間を削り、限られた時間を最大限に活用することが求められます、しかし、どうしても期日に間に合わないなどの事態が発生した場合は、事情を説明し職場や家族に理解を求めることがどうしても必要になる場面が来るかと思います。どうか普段より職場や家族への感謝の気持ちを忘れず、博士号取得に向けて頑張ってください。




リカリポについて

自分の写真
現在某メーカーに勤務する技術系サラリーマンで、現在妻と年長の息子の三人暮らしです。 皆さんに少しでも有益な情報を共有化できるよう努力しますのでよろしくお願いします。

このブログを検索

にほんブログ村

関連するブログへのリンクです
にほんブログ村 大学生日記ブログ 博士課程大学院生へ

QooQ